既存の製紙事業のコスト構造改善とパッケージ事業への注力

北越は現在の中核事業である紙パルプ事業にも改善の余地があります。

工場の立地の悪さにより、紙パルプの生産に必要な原料の輸入に余分な費用が発生していると考えられます。

調達のほとんどは海上輸送であることから、工場を港付近に移設することでオペレーションを改善することができるでしょう。

また、北越は木材チップの調達先にはチリや南アフリカ等、日本から遠く離れた国が含まれます。調達先を東南アジアに変えることで、コストを削減することが可能でしょう。

北越の紙製パッケージ等の紙加工製品はプラスチック問題のソリューションとなりえます。ネスレ等の多くの企業が、製品のパッケージをプラスチックから紙へと変更する決定をしています。

北越は大きな機会に恵まれています。人口が増加し続ける東南アジアには、紙パッケージの需要が増加すると考えられます。

北越は紙加工製品を主な事業とする北越パッケージ株式会社を子会社として保有しており、東南アジアでの事業の拡大にも寄与しうるでしょう。北越が東南アジアでの紙加工製品の工場建設に数十億円を投じることは、良い投資であるとオアシスは考えています。